キャットフードの原材料

キャットフードの原材料(ひまわり油)

キャットフードの原材料に植物性油脂の「ひまわり油」をよく見かけます。植物性油脂は、動物性油脂に比べて酸化が遅く、猫の健康にとてもメリットが多い優秀な原材料です。
そこで今回は、「ひまわり油」に含まれている豊富な栄養成分について詳しく解説しましょう。

オレイン酸(必須脂肪酸である不飽和脂肪酸)

全身(脳も含む)の細胞を健康にします。
抗酸化作用や血液をサラサラにする効果 、悪玉コレステロールの減少効果がありますので、動脈硬化や高血圧や心疾患等を予防します。

またオレイン酸は、胃の中の滞在時間が短いので、胃酸分泌を減少させ、胃に優しく、胃酸過多や胃潰瘍・十二指腸潰瘍等の予防や改善にも効果があります。

さらに、腸内物を柔らかくして排便を促す作用もあるので、食物繊維と一緒に摂取すると便秘予防に一層の効果があります。

リノール酸(必須脂肪酸である不飽和脂肪酸)

オレイン酸と同様に、悪玉コレステロールの減少に効果的です。不足すると、皮膚に炎症が起きたり、毛並みがバサバサになったりすることもあります。

但し、摂りすぎると悪玉コレステロールと一緒に善玉コレステロールまで減少させてしまいますので、肥満やアレルギーの原因になることもあります。

その他にも、免疫力低下や老化の進行を早めたり、病気のリスクを高めたりすることもありますので注意が必要です。

ビタミンA・D・E

ビタミンA

猫は、ビタミンAの原料であるβカロテン(プロビタミンA)をビタミンAにする酵素を体内に持ちません。
そのため、ビタミンAそのままの形で含むひまわり油は、愛猫にビタミンAを摂取させるには、最適な存在です。

ビタミンE

ひまわり油には、さまざまなビタミンが豊富ですが、中でもビタミンEが最も多く含まれています。

ビタミンEは、脂溶性のビタミンですから、細胞膜に溶け込んで、活性酸素の攻撃から細胞の酸化を防ぎます。そのため、抗酸化作用が高いのです。
加えて最近の研究では、動脈硬化を予防し、血行を良くする事も発表されています。
そのため、ビタミンEは、「老化防止のビタミン」ともいわれています。

ちなみに、ビタミンEは不妊治療の研究の過程で発見されたビタミンであり、生殖機能維持の効果もあると発表されています。

さらに、オレイン酸摂りすぎのデメリットを抑える効果もあるのです。

ビタミンD

ビタミンDは、骨の健康を保つカルシウムのバランスを整え、その他にも免疫力アップ、癌や糖尿病の予防に効果的です。
ちなみに、日光浴をすることでも、紫外線からビタミンDを体内で合成させることができます。ですから、愛猫の日光浴は、知らず知らずのうちにビタミンDを補充しているのです。

このように、ひまわり油には、愛猫の体に欠かせないビタミンが丸ごと入っているともいえるでしょう。

ミネラル

ひまわり油には、カルシウム・鉄・亜鉛・リン・カリウム等豊富なミネラルが含まれています。

ミネラルは、体の重要な構成要素ですから、不足するとさまざまな病気(欠乏症)をもたらします。
軽微な欠乏でも慢性的になると、糖尿病や生活習慣病を引き起こしやすくなってしまいます。 そのため、ミネラルは愛猫の体に欠かせない重要な栄養素です。

ですが、ミネラルの過剰摂取は猫の体に害を及ぼすこともありますので注意が必要です。

まとめ

このように、ひまわり油には、猫の体に欠かせない大切な栄養素が豊富に含まれています。

どういった栄養素かを解説する上で、過剰な摂取のデメリットも記載しましたが、市販の総合栄養食のキャットフードを適切な量だけ与えていれば 、そんな心配は必要ありません。
キャットフードの原材料は、総合的に猫に良い栄養となるようにバランス良く配合されているからです。

ひまわり油は、猫の体に良い栄養素をまとめて摂取できるので、獣医師が推奨する療養食や安全性の高いプレミアムキャットフードにも含まれていることが多いのです。

ですから、原材料表示に「ひまわり油」が含まれているキャットフードはお勧めです。