パテタイプのキャットフードの特徴
キャットフードには様々なタイプのものが存在しますが、この記事ではパテタイプのキャットフードについて、その特徴やメリット・デメリットなどについて記載していきます。
キャットフードの種類について
まずはキャットフードにはどういった種類のものがあるかを簡単に説明します。
キャットフードは大きく分けると通称「カリカリ」と呼ばれる、固形に乾燥させたドライフードと、水気を含んでいて素材により近いウェットフードの2つに大別されます。
更にウェットフードの中でもツナ缶のツナの見た目に近いフレークタイプ、水分が特に多いスープタイプ、そしてペースト状やムース状になっているパテタイプの3つの種類があります。
パテタイプのメリット・デメリット
メリット
それでは具体的にパテタイプのキャットフードはどういったメリットがあるかをご紹介します。
ウェットフードの中でも栄養が多く含まれている
先ほど挙げたウェットフードの3種類の中でも、パテタイプのキャットフードには「総合栄養食(※)」のものが多くあります。この「総合栄養食」は猫が必要な栄養素が全て含まれている指標としてペットフード公正取引協議会が定めたものであり、主食として与えることができます。
フレークタイプやスープタイプのキャットフードには「一般食」という、人間で言うところのおかずに当たるものが多くありますので、それらと比較するとパテタイプのものは栄養バランスの良い食事を簡単に与えることができるといえます。
※総合栄養食とは?
そのフードと水だけでペットの栄養がまかなえるフード。ドライフードのほとんどは総合栄養食です。
参考:http://www.pffta.org/seizo/seizo1-3.html
ドライフードと混ぜやすい
パテタイプのものはドライフードと非常に混ぜやすいため、普段食べ飽きたドライフードに混ぜて食欲を刺激するといったこともできます。一般的にウェットフードの方がドライフードよりも匂いや食感などの理由から嗜好性が高いので、ドライフードに飽きて食べなくなってしまった場合に混ぜて与えることで食事の補助を行えます。
水分量が多い
これはウェットフード全般に言えることでもありますが、非常に水分量が豊富なため水分補給による病気予防に役立ちます。ドライフードは水分が10%以下、ウェットフードは75%以上が指標となっていますので、数値を比較すると両者の水分含有量は大きく異なります。
水分が不足している場合は腎臓病や尿路系の病気の元となるといわれていますので、なかなか水を飲んでくれない猫へ水分補給の補助としてパテタイプのものを利用するというのも有効です。
デメリット
そしてパテタイプのデメリットとしてどういった点が挙げられるのかをご紹介します。
顎が弱くなる、虫歯になる等のリスクが高い
特にパテタイプのキャットフードはウェットフードの中でもペースト状になっているために食べやすく、顎を使わなくても食べられるため、その反面顎が弱くなるリスクがあります。
それからドライフードに比べると食べカスが残りやすいために歯石が溜まって虫歯や口臭の原因となるリスクが存在します。
価格面と傷みやすさ
ドライタイプのキャットフードと比較して、水分含有量が多い代わりに一度開封すると傷みやすいという特徴もあります。開封後の賞味期限の目安は、ドライフードが約1ヶ月、ウェットフードが約1日ですから、その差は歴然です。
そのためパテタイプのキャットフードの多くは1日分を小分けにして売られており、価格も少々高いというデメリットがあります。
栄養価はドライフードに劣る
いくらパテタイプが総合栄養食に位置付けられているとはいえ、栄養を凝縮した形のドライフードと比較すると全体の栄養価は劣ります。目安として同じ栄養を摂取するのにドライフードの2倍ほどの量を必要としますので、栄養面から考えた場合にはドライフードと併用が必要となります。
効果的な与え方
メリット・デメリットを踏まえ、パテタイプのキャットフードを以下のようなケースで利用すると効果的な食事を行えます。
子猫や老猫の食事の補助に
まだ顎が弱くてドライフードが食べられない子猫や、食欲が減退してしまった老猫の食事としてパテタイプのキャットフードは適しています。お湯を加えて更に食べやすくしたり、ドライフードと混ぜて食欲と栄養を補完しながら与えたりすることで、健康を維持するのに効果的に使用できます。
お薬を混ぜて
猫が病気などになってお薬を与えなければならない場合に、そのお薬をドライフードに混ぜても食べてくれない場合があります。その際にパテタイプのキャットフードはお薬を包んで食べさせやすいです。パテタイプのものはペースト状になっているため、餌の中でも包んで食べさせるのに最も向いています。
ダイエット食として与える
パテタイプは栄養価がドライフードよりも総合的に低いため、逆にダイエットとして利用することもできます。たくさん食べても総カロリーを抑えられ、ウェットフードの中でも栄養バランスが良いため、量を食べて満足感を与えながら体重管理を行うのに効果的です。
まとめ
パテタイプのキャットフードについて、その特徴と与え方の例についてご紹介しました。
猫の食欲や健康を考えながら、ドライフードと併用することでバランスの良い食事を心がけましょう。