キャットフードの原材料

穀物入りのキャットフードは体に悪い?メリット・デメリットは?

市場に出回っているキャットフードには、穀物が含まれていることがほとんどです。しかし、穀物入りのキャットフードは猫に良くないとよく耳にしますよね。穀物は、猫にどのような影響を与えるのでしょうか。

穀物入りキャットフードのメリット

まずは、穀物入りキャットフードのメリットをみていきましょう。

価格が安い

穀物入りキャットフードの一番のメリットは、やはりリーズナブルな価格です。特に、穀物を主原料にしているキャットフードは価格が安い傾向にあります。そもそも、ほとんどのキャットフードに穀物が含まれているのは肉や魚よりも安価なため。穀物でカサ増しすることによって、低価格のキャットフードを販売しているのです。

このことは、穀物の含まれていないグレインフリーのキャットフードと穀物が主原料のキャットフードの値段を比較するとよく分かります。穀物がメインに使われているキャットフードを選べば、毎月の出費がかなり抑えられることでしょう。

ビタミンやミネラルを補える

カサ増しの目的で使用されることの多い穀物ですが、栄養面でのメリットもあります。それは、肉や魚からは摂取することのできないビタミンやミネラルを補えるということ。穀物を適度に摂取することによって、バランス良く栄養を摂ることができます。

排便を促す作用がある

猫は、便秘になりやすい生き物です。特に高齢猫は便を押し出す力も弱くなっているので、排便が滞りがちになります。

穀物には食物繊維が含まれているため、腸を刺激して蠕動運動を促進してくれます。これによって、排便を促すことができますよ。

腎臓病の猫の食事に適している

猫は腎臓病になりやすく、慢性腎臓病は猫の死因の第一位になっているほどです。そして、腎臓病を患った猫に適した食事が低たんぱく食。たんぱく質を摂りすぎると老廃物が増え、腎臓に負担がかかるためです。

現在注目を浴びているグレインフリーのキャットフードは、腎臓病の猫に与えることはできません。病気を改善するためには、たんぱく質量の少ない穀物入りキャットフードが適しているといえるでしょう。

穀物入りキャットフードのデメリット

メリットがあれば、当然デメリットもあります。穀物入りキャットフードのデメリットを確認していきましょう。

消化器に負担をかける

もともと肉食動物である猫の体は、穀物の消化には不向きです。糖質を分解するためのアミラーゼという酵素を、あまり持っていないのです。そのため、穀物を摂取しすぎると消化不良になります。

これによって、嘔吐や下痢、便秘などの消化器症状を起こしてしまうことがあります。たとえすぐに症状が出なくても、合わないものを食べさせて体に負担をかけ続けると、いずれ病気になってしまいます。メリットの多い穀物入りキャットフードですが、穀物の含量が多すぎると毒になるといえるでしょう。

アレルギーになる危険性がある

猫によっては、キャットフードが原因でアレルギーになります。穀物のなかでも特にリスクが高いのは、トウモロコシや小麦。猫が自分自身を執拗に舐め回したり引っ掻いたりしていたら、アレルギーを疑いましょう。

太りやすくなる

猫は穀物をうまく消化できないため、穀物たっぷりのキャットフードを食べてもなかなか満腹感を感じません。しかし、穀物には糖質が含まれています。そのため、穀物入りキャットフードを主食にしている猫は肥満になりやすいのです。

肥満は、様々な疾病の原因となります。猫が以前より太ったと感じたら、キャットフードを見直したほうがいいかもしれません。

食いつきが悪い

穀物が含まれていない肉メインのキャットフードは、とにかく食いつきが良いです。しかし、穀物入りのキャットフードを嫌がる猫はたくさんいます。これは、与えたキャットフードが猫の体が要求している栄養バランスを満たしていないため。良質なたんぱく質がたっぷり含まれたキャットフードなら、もりもり食べてくれることでしょう。

バランスの取れたキャットフードを

穀物も、少しであれば猫に害はありません。むしろ、穀物入りのキャットフードを与えるメリットはたくさんあります。しかし、やはり穀物の摂りすぎは禁物。穀物が主原料になっているものは、極力避けた方が良いでしょう。

猫には、バランスの取れたキャットフードを食べさせてあげることが大切です。そうすることで、いつまでも元気で長生きしてくれますよ!