キャットフードの原材料

気になるキャットフードの原材料 肉副産物・ミート副産物編

猫と生活している皆さん、可愛い猫ちゃんが毎日楽しみにしているご飯は、どんな材料でできているのか、きちんと説明することができますか?キャットフードの中にはいろんな成分が含まれています。その中には注意が必要なものが入っている場合があるので、飼い主さんはきちんと原材料を把握しておく必要があります。
そこで今回、キャットフードの原材料の中の、「肉副産物・ミート副産物」に注目してまとめてみました!

猫は肉を食べる生き物

猫は砂漠で狩りをする生き物でした。ご先祖様の時代から、猫はずっと肉を食べて生きてきた、肉食動物なのです。日本では猫には魚というイメージが強くありますが、それは日本が島国だから。お魚ばかり食べていたら、栄養が偏って「オールフィッシュ・シンドローム」という病気にかかってしまう可能性もあるのです。猫は魚も大好きですが、猫ちゃんのしなやかな体や美しい毛並みを保つには、1にも2にもお肉を食べることが必要です。

肉副産物・ミート副産物って一体何?そもそもなんのお肉なの?

猫ちゃんが肉食なのは分かりますが、キャットフードの原材料、肉「副産物」という言葉が気になってしまいますよね。肉・ミートというと、主に鶏肉などの筋肉のことで、私たち人間が食べるものと同じレベルのお肉のことですが、この「副産物」とは一体なんなのでしょうか。

肉副産物・ミート副産物について、アメリカのペットフードの安全を守る組織、米国飼料検査官協会が定めた定義はこのようになっています。

  • 屠殺された動物以外の、肉・ミート部分を除いた動物の組織のこと
  • 汚染されていない、精製されていない組織であること
  • 具体的には、肺、脾臓、腎臓、脳、肝臓、血液、骨、部分的に脱脂した低温脂肪組織、乳房、中身の入っていない胃と腸などの部分(名前のない部分も含まれる)
  • 体毛、角、歯、蹄は含まれないこと

別の言い方をすれば、内臓や骨、筋肉組織以外の動物の体の大部分です。
私たちが食べるお肉は、筋肉を食べたり、「もつ」として内臓を食べたりします。それ以外のお肉を、猫ちゃんが食べても果たして問題ないのでしょうか?

猫ちゃんは、肉副産物・ミート副産物を食べても大丈夫?

米国のAAFCOのガイドラインはその疑問について、乳房や肺など、通常人間が口にしない部位が含まれていたとしても、それは人間にとって魅力的な食材ではないというだけで、猫にとっては十分栄養があり、安全であると説明しています。確かに、猫はもともと野生動物。捕まえたネズミなどの獲物の全身を食べていたのですから、あまり神経質にならなくてもいいのかもしれません。人間と猫、味の趣味は必ずしも同じとは限りません。

肉副産物・ミート副産物というだけで安心しない

嗜好性の好みとして、肉副産物でも猫は満足し、栄養面でも問題ないと前述しました。 しかしそれだけで、安心してはいけません。現状では、その肉副産物となる動物自体が汚染されていないかどうか、判断するのはとても難しい状況であることも事実です。病気の動物などから肉副産物を取っても加工されてしまえば分からないからです。そういった粗悪品のキャットフードを避けるには、極端に安価なキャットフードに注意し、信頼できるメーカーから購入するようにしましょう。

いかがでしたでしょうか。原材料だけを見て、その種類でこれは良いキャットフードだとか、これは悪いなどと一概には判断できません。大事なのは、その原材料にきちんと栄養があって、安全であることです。家族同然の猫ちゃんを守れるのは、飼い主の皆さんだけです。それぞれがきちんと知識を持って、納得できるメーカーのフードを選んであげるようにしましょう。