キャットフードの原材料

キャットフードの原材料(鶏脂肪)

キャットフードの原材料表示に「動物性油脂」とあるのをよく見かけると思います。しかし、「動物性油脂」ではなく「鶏脂(チキンファット)」と表記されたキャットフードがお勧めです。
そこで今回は、鶏脂について解説しましょう。

原材料表示に多い「動物性油脂」に潜むリスク

「動物性油脂」、この表記だけでは、どの動物のどの部位が使われているのかが曖昧です。 そのうえ健康な動物なのかどうかさえも不明です。つまり、4Dミートを使っていても動物性油脂使用と表記できるのです。
「動物性油脂」だけの表記は、原材料を曖昧にしていると疑っても良いでしょう。
ですから、「動物性油脂」ではなく、原材料表示に「○脂」と表記したものがお勧めです。

鶏脂は不飽和脂肪酸が多い

動物性脂肪には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸が含まれています。
飽和脂肪酸は、少なすぎても健康を維持できないのですが、エネルギーとして消費されずに余ってしまうと中性脂肪になりやすく、とりすぎは肥満に直結します。
猫も人間と同じように肥満は健康に対して「百害あって一利無し」です。

それに対して、鶏肉には飽和脂肪酸よりも不飽和脂肪酸の方が圧倒的に多く、中性脂肪になりにくいのでコレステロールを抑えやすく、ダイエットにも効果的です。

ちなみに、牛脂と豚脂の不飽和脂肪酸の量を比較すると、鶏脂>豚脂>牛脂となります。
さらに不飽和脂肪酸の比率を鶏脂と比較すると、鶏脂が圧倒的に不飽和脂肪酸の比率が高いのに対し、豚脂は約半々、牛脂は鶏脂と反対で飽和脂肪酸の比率が圧倒的に多いのです。

鶏脂に含まれる脂肪酸以外の有能な栄養素達

鶏脂には、脂肪酸以外にも、猫に必須の大切な栄養素が含まれていますのでご紹介します。

メチオニン

必須アミノ酸の一種であり、体内で作ることができません。脂肪肝や肝臓病予防の効果もあります。

ビタミンAが豊富

多くの食材がビタミンAをβカロテンの形で含んでいます。しかし、猫はニンジン等に含まれるβカロテン(プロビタミンA)をビタミンAに変換する酵素を持たないので、ビタミンAをそのまま食材から摂取しなければなりません。
鶏脂にはこのビタミンAがそのまま含まれています。ビタミンAは、人間同様、猫にとっても目の機能や皮膚、免疫力の維持といった健康に欠かせない成分です。

まとめ

猫のダイエットや美容・健康にとって、いかに鶏脂が優秀かおわかりになっていただけたでしょうか。
しかし、飼い主さんも毎日鶏肉ばかりでは飽きてしまいますよね。
だから、愛猫にも時には牛脂や豚脂、魚脂をバランス良くあげるのがお勧めです。
猫も人間同様、健康のためには、さまざまな栄養をバランス良く摂取することが重要なのです。